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ダイミラのエース13、ユリウス11の感想と考察。
主にユリウスとエースの心情について。
自分の考えを整理するために描いたので全体的にまとまりがない箇条書きです。
※ネタバレなので上記イベントを見ていない人はご注意。
[初期エースについて]
・エース13の3車両目より、エースは子供の時点でユリウスを守ることに強い思いを抱いていたことが分かる。
・多くの「個」がある概念の薄いアリスと同じように、もとが余所者であるエースも最初は「エースを迎えに来たユリウス」を守ろうとしていたと思われる。
・これは「ユリウスの時計を回収しに来た」と発言した処刑人を殺していることからも推察される。
・エース13の3車両目では、ある時期からエースが頻繁に大人の形をとるようになったことが描かれている。
・このイベントの最後に「俺がユリウスを殺させない」との決意を示していることから、これは自分の執着したユリウスが「死の決まった存在」であると知ったことが契機となったと思われる。
・しかしたった一人のユリウスを失ったことで、エースはユリウスを役人にすること、「ユリウス・モンレー」という存在を守ることへと執着するようになったのではないだろうか。
・ユリウスを役人にするためにユリウスを1人殺したことについては、ジョーカーとの取引の時点で「自分が馬鹿だってことが分かるだけ」というように述べており、ユリウスを殺す前から自分が馬鹿な行動をとっていることへの自覚があることが分かる。
・5車両目でアリスの前に現れた大人のエースが「君ならユリウスが消えるのを指を咥えてみているのか」と訪ね、それに対して迷いを示したアリスに対して「あっさり答えを出されちゃ困る」「一緒に迷ってもらわなきゃ」と発言したことから、エースが過去作品からこれまで「迷って」いた原因はユリウスを死ぬことのできない役人にしたこと、およびそのために守るべきユリウスを殺したことにあると分かる。
・ダイヤ・ミラーのエースはどちらも自分が役人になる未来を知らないことから、この2人は初期エースが最初のユリウスを失う前に分離した選択肢の一つであると考えられる。
[物書きユリウスについて]
・ユリウスは過去に物書きの役だった時の方が人に対して素直に優しくできていたと思う。
・時計屋として恐れられるようになり人が離れていくことで自分も周囲から距離をとるようになったのではないだろうか。
・ミラー11での時計屋のユリウスの発言を見るに、自分の死に関しては受け入れていたと思われる。少なくとも進んで人から疎まれる役人になろうとは考えていなかったはず。
・エースに関しても自分が死んだときに任せる人間を決めて、きちんと用意をしていそう。
・時計屋ユリウスが、「自分はペーター・ホワイトのように何もかも捨てられるほど誰かを愛することはできない」といっており、これは過去ユリウスでも大きく変わるとは思えない。
・それができたのは自分の残数が過半数をきって、どんどん「自分」というものが消えていく状況になったからではないだろうか。
・つまり「全てを捨ててでも余所者を愛せる」というよりは「捨てるものがなくなった結果余所者を迎えに行きやすくなった」ということ。
・しかし、そうなるとユリウスは既に死ぬことが確定した状態でエースを迎えに行って彼を保護していた訳で、ある意味残酷な優しさだといえる。
・ユリウスが自分からエースにこのことを言うとは思えないので、ハートの国でアリスがエースから時計のことを聞いたように、エースも誰かからユリウス・モンレーが死の確定した役であることを知ったのだと思う。
・エースがユリウスを守るために大人の形で生活していたことについては、ユリウスが「その格好でいることが増えたな」と反応している。
・これは何とも思っていないようにも見えるが、難色を示しているようにもとれる。
・エースが大人になる理由が「ユリウスを守るため」であった。
・エースが大人になる理由をユリウスが知っていたかどうかは不明だが、なんとなく察していた可能性はある。
・私感であるが、ユリウスはエースが自分のために戦って怪我をすることを望むような人間ではないと思う。自分の優しさを素直に出す過去ユリウスであれば尚更である。
・過去ユリウスは、エースが自分のために自分を殺して迷い続けるような未来よりも、自分が死んだ事実を忘れて、WWWで新しい人生を幸せに生きて欲しかったのではないだろうか。
・エースはユリウスのその優しさを愛していたのであろうが、同時にその優しさのためにエースはユリウスのために迷い続けることになるというのは皮肉。
・この2人のお互いの想いの微妙なすれ違いは噛み合わない歯車の様で、もどかしい。
[エースが時間に執着した理由]
・ハートの真相EDより、エースもアリスと同様に、元の世界でユリウスの時間に執着する何かがあった
・自分の名字を嫌っていたために名字を名乗らないというのであれば、WWWに来ることになった原因は家庭事情にあると思われる。
・しかし、エースが余所者であるにも関わらず戦闘に不利な刃物を用いていることから、刃物を日ごろから日常の中で荒事に使うような状況におかれていたと推察される。
・上記の理由と、ユリウスが迎えに来た時にエースが街の路地に座り込んでいたこと、名字がないことからエースは孤児?(WWWの役持ちに比較的名字がある人間が多いため、WWWに来てから自分の名字を失った可能性は低い)
・ただし、エースがユリウスへの執心のみを考える余りに、自分のフルネームすら忘れていたこともありえなくはない。
・アリスの時にはペーターが説明もなくWWWへ連れて行き、真相EDに至るまで自分からWWWに来たがっていたことを自覚できなかった。
・しかしエースの時には「しばらくの言い争いのあと、諦めたように・・・」とある。
・これは案内人の性質の違いにもよるのだろうが、時間への執着の内容にもよるのかもしれない。
[ハートの国のユリウスと初期エースの関係]
・初期のエース(ユリウスを役持ちにしたエース)がハートの国のユリウスの元で処刑人として仕事をしている。
・ユリウスを1人殺して「ユリウス・モンレー」を守ったエースが、ハートの国のユリウスに対して抱いていた感情が、「ユリウス・モンレー」の内の一人に対してのものであるのか、それとは別の感情を抱いていたのか、ミラーでは直接語られていない。
・ミラーの二重の鏡EDではアリスに対して「ミラーのユリウスと一緒にいてあげて」とミラーのユリウスも大事にしている態度をみせている。
・ダイヤ・ミラーにおいてハートのユリウスとエース、アリスの3人が一緒に過ごすEDがいくつかある。
・これらのEDにおいて「俺たちには休憩場所が必要なんだ」「この夢がさめてしまう」などの発言が見られる。
・これよりハートのユリウスにダイヤなどの他のユリウスとは違う感情を抱いていた可能性が高い。
・一方でクローバーでは、ドアの前で「このドアの向こうにあいつがいたら俺はあいつを殺したくなる」と述べている。
・クローバーまでに判明した情報だけでは、単に特別な人間ができることへの恐怖、自分が1つのものに執着することへの嫌悪のようにとれたが、今回のエース13を見るとこれは違ったらしい。
・クローバーでアリスのドアの先墓であったことが数カ所で描かれていることから、ドアを使っても死者に会うことは不可能である。(これはアリスの行きたいと望む場所がロリーナ自身ではないためかもしれないが)
・「あいつ」がどのユリウスかは不明だが、少なくとも既に死んだ「最初のユリウス」に出会うことは不可能であると思われる。
・アリスとの会話の流れも加味すると、ここでの「あいつ」はやはりハートの国のユリウスであろう。
・そうするとドアの前でのエースの発言の真意は「一番自分の行きたい場所がハートの国のユリウスであることがあってはならない」ということになる。
・以上より、エースはある特定の軸のユリウスを特別視することを戒めているものと推察される。
・これについては
---最初のユリウス以外を特別に思う(=ハートのユリウスを代わりにする)ことへの嫌悪
---「ユリウス・モンレー」を生かすために殺したユリウスへの贖罪
などが原因ではないかと思う。